#417

黒薔薇編

アップロードファイル 15KB中学生の頃、あるホラー映画を観た。
生と死。
映画の内容は荒唐無稽だったが、世界が「生者と死者」に二極化しているのは、どことなくリアルに感じた。


もうずっと、僕たちの世界は二極で語られている。
僕が学生のころ「富める者」と「そうでない者」を比較し、それを「○金(まるきん)、○貧(まるび)」という単語でカテゴリー別けした本が売れた。
バブルの時代、本の趣旨は「お金持ちと言っても、そのライフスタイルはこんなにくだらないですよ」という笑いだったのだろうが、なぜか僕は笑えなかった。


ウテナを放映中、「勝ち組」という言葉がメディアで流行った。
嫌な言葉だと思った。
案の定、対比として「負け組」という言葉が自虐的な笑いのワードとして使われるようになった。
しかし、やっぱり笑えなかった。
あるとき、テレビで見た少女が言った。


「世界は「選ばれる人」と「選ばれない人」の二種類しかいない」


ドキッとした。


「選ばれないことは、死ぬこと」


と少女は言った。
そこをやってみることにした。


黒薔薇編のこと。イクニ